2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

わたしの好きなおじいさん ほんやくぶんがく編

その1 ゾシマ長老さま@『カラマーゾフの兄弟』 「ああ、慰められぬがよい、慰められることはいらぬ、慰められずに泣くがよい」などと言われたら泣きます。長老さまー。米川正夫訳で読んだおかげです。 「おまえさまを一目おがみに参じやした。わしはもう何…

さばくのでりだ

井筒俊彦『意味の深みへ』岩波書店、1985年 印刷・三陽社 製本・牧製本 「デリダのなかの「ユダヤ人」」(←初出:『思想』1983年9月号)より抜粋(96頁-97頁) 「場所」(lieu)とは、enracinement(=rootedness)を意味する、とデリダ自身が言っている。大地に…

ケア3題

その1 ぶんしんの術望・聞・問・切の四診が東洋医学の診断の基本らしいのですが そのなかでの聞診は患者の「音声、言語、呼吸器、臭い」を医師が聴いたり嗅いだりして診ていくことを言うようです。 患者さんの声の張りや話しぶり、息づかい、におい。診療で…